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取材日:2007年9月8日
4つの鉦と1つの太鼓で構成 薬王院 太鼓で調子をとる

<無形民俗文化財情報>

<名称>薬王院双盤念仏(やくおういんそうばんねんぶつ)

<種別及び指定日>大和市指定無形民俗文化財(指定日1978年4月21日)

<所有者・管理者>上和田薬王院双盤念仏保存会

<問合せ先> 大和市教育委員会社会教育課 TEL 046-260-5225

<出版物>調査中 
   

   

<公開情報>

<公開日及び時間>毎年9月7日、午後10時ごろより数回行われる

            毎年9月8日(縁日)、午前10時、午前12時、午後4時、午後7時、午後9時の5回

            8日の午後7時からの分は、信法寺の住職による読経から双盤念仏に移行する正式なものである。

<公開地>両日とも信法寺の別院の薬王院(神奈川県大和市上和田2710)で行われる。

<中止等>雨天でも決行される。

<交 通>小田急線「高座渋谷」駅下車 徒歩20分

<高 速>東名厚木ICより約40分

<駐車場>信法寺に数台可能、薬王院には駐車場はない。

<食 事>持参が得策

<温 泉>調査中

<宿 泊>調査中



薬王院双盤念仏の内容説明>

信法寺の宗派は浄土宗、宗祖は法然。創建は天正19年(1591)〜元和2年(1616)の間と推定されている。

京都の知恩院の末寺で本尊は木像の阿弥陀如来立像である。

境内には、徳川家康の父の松平広忠に仕え、関ヶ原の合戦や大阪夏の陣、冬の陣に出陣した初代石川清政を始めとする旧石川家の

墓地がある。

薬王院は、信法寺の別院で、本尊は南北朝から室町初期にかけて作られた木像の薬師如来坐像である。この薬師如来像に眼病の

治癒を願し願いがかなったお礼として和田義盛が、御堂を建立したと伝えられている。

双盤念仏は双盤鉦という木架に吊した 鉦 ( しょう ) を 撞木 ( しゅもく) でたたきながら鉦と太鼓にあわせて演奏される仏教音楽で

ある。双盤とは、念仏を唱える際に用いる鉦の類で直径40〜50センチメートルほどの二ヶ一組からなる。

薬王院に伝わる双盤は鎌倉大本山光明寺の流れと伝えられており、双盤鉦の最も古いものには享保元(1716)年の銘があり290

年以上も前にはこの鉦が使われていたことがわかっている。。

薬王院の双盤念仏は、声明から発達した引声念仏(いんぜいねんぶつ)の一種であり、京都真如堂の十夜念仏が明応4(1495)年に鎌

倉光明寺に伝え、江戸期になると檀家の人々などによって行われるようになったという歴史がある。

毎年9月8日の縁日には双盤念仏 による 回向 ( えこう ) (成仏を祈って供養すること)が行われるが、本尊の薬師如来像は秘仏であ

るため平年は開帳されない。しかし、12年ごとの寅年では本尊の扉が開かれ盛大に行われる。申年は半開帳される。

薬師如来は眼病に霊験があるとされ、縁日には眼病に効くと言われる薬師生姜が境内で売られている。また、無病息災、家運隆昌の

ご利益もあるとされている。



<NIA取材記>

 
薬王院には午後3時ごろ到着した。信法寺に車を駐車して薬王院を探すことにした。すぐに場所は分かった。双盤念仏の鉦と太鼓

の音が聞こえたからである。周りには露店が並び親子ずれで賑わっていた。境内には盆踊りの舞台が中央に設けられていた。

薬王院の御堂は、さらに十数段の石段の上にあった。

撮影は午後7時からの分が、信法寺の住職も来られて本格的だからということであったので7時からの分を撮影することにした。

双盤念仏の撮影は、今回が始めてであったので流れがわからなくて撮影が大変だった。

最初は三脚にのせて撮影する予定であったが、それは無理であることが分かったので、15kgほどのカメラを肩に担いでの撮影とな

った。しかも、提灯が低い位置に架けてあるため、中かごみでの撮影を30分以上も連続で行った。

撮影が必死であったので、双盤念仏の引声念仏を特徴とする仏教音楽を堪能する余裕はなかったが、レンズを通して見る鉦を打つ

人の顔、太鼓を打つ人の顔は彼らが唱える「南無・・・・・・」「はあー」の声は、念仏が終った後も耳に残った。

薬王院の、薬師如来は眼病に霊験あらたかとされている。そのため、縁日で売られる「薬師生姜」という芽ショウガを食べると眼病に

効能があるといわれている。この日も芽ショウガが売られ、多くの人が買い求める姿が見られた。

午後8時ごろからは、境内で地域の若者がたたく太鼓の名調子に乗って盆踊りの輪が広がっていた。


   双盤の鉦と太鼓と念仏で死人の回向ここに極まる
                                                           理事長


信法寺住職の読経 鉦は中央を木槌で打つ 300年も前から使用されている鉦
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