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取材日:2005年2月12日
数珠車 太鼓に合わせて念仏を 数珠を手繰って勢いよく放り投げる

<無形民俗文化財情報>

<名称>世附の百万遍念仏

<種別及び指定日> 神奈川県指定無形民俗文化財(指定日1978年6月23日)

<所有者・管理者> 世附百万遍念仏保存会

<問合せ先>山北町観光協会 TEL 0465 75 2717

<出版物>調査中

   

<公開情報>

<公開日> 2月15日に近い土日、土曜日は午後1時より4時ごろまでかかります、日曜日は午前10時ごろより始まる。

<公開地>能安寺(神奈川県足柄上郡山北町向原2499)

<交  通>JR御殿場線東山北駅より徒歩5分

<車の場合>東名高速「大井松田IC」より国道246号線を西へ10分程度(国道246号沿い、能安寺のすぐ上は東名高速です)

<駐車場>能安寺に15台ほど、その他にはありません

<食  事>12時頃から保存会の皆様の好意により、無料でトン汁をご馳走になれます。弁当持参の方が良策と思います。

<温  泉>調査中

<宿  泊>調査中


<世附の百万遍念仏の内容説明>

 
「世附の百万遍念仏」が行われる能安寺は、1974年までは世附にあった。この地は今はダム湖(丹沢湖)の湖底にある。

西丹沢の山間で、わずかな田畑と山仕事で暮らしをたてていた世附の86戸のうち数戸は湖岸に残ったが、多くは近くの町に移り住み

散り散りになった。

 「世附の百万遍念仏」は、他に類を見ない貴重な民俗芸能であるという自負心が、散ってもなを世附の人々の心を一つに結び付け、1

977年には山北町に能安寺を再興し「世附の百万遍念仏」を復活させた。

能安寺は、狭いお堂である。左右に参観者の席がある。100人も入れるだろうか。縁での立ち見者も多い。

 「世附の百万遍念仏」は、長い大きな数珠を数珠車(木製の滑車)にかけ、屈強な青年が数珠を手繰っては勢いよく放り投げる。


数珠は空中で円弧を描き木の床にバシッと落ちてくる。また、数珠を手繰って勢いよく放り投げる。バシッ、バシッという音と太鼓に合わ

せた「なむあみだーあーぶつ」の念仏の声があたりに響きわたる。

一人20回数珠をまわすと次の若者が引き継ぐ。10名ほどの若者が順に引き継ぎながら、百万遍の念仏が終わるまで回し続ける。

百万遍の数取りは、古老が小机を据えて算木を置き、数珠の回転数を数えることで行う。

大数珠(丹沢の水桃木で作られ、球の数は302個)は長さ9mの輪で、それが中空を舞い、時には観客席に飛び込んでくる。

それを避けるしぐさや喚声は、楽しみの一つである。

大きな数珠を円座をつくり幾度も繰る百万遍念仏は、全国各地に見られるが、世附のように数珠車に掛けて回すのは他にはない。

一説によると数百年の歴史があるといわれるが、このような数珠車を用い出したのが何時頃か、何処から伝わったものかという確かな

ことは判らない。この念仏は、一人の山伏?が行事を執り行う。


 
念仏が終わると獅子舞が始まる。これは19世紀はじめ頃に甲州または伊豆方面から伝わったものと考えられています。これはもとも

と百万遍念仏に付随したものではなく、いつからか同時におこなわれるようになったものと思われます。

(1)剣の舞

獅子に一人が入り舞う。道場を清めるために剣と鈴を持って舞う。


(2)幣の舞

獅子に一人が入り舞う。悪魔蔵いをして世を浄めるために幣と鈴を持って舞う。

(3)狂いの舞

獅子に二人が入り舞う。神が自ら悪魔(獅子)に変じて諸悪魔を引き寄せ、これを退散させる舞といわれる。

(4)二上がりの舞

ひょっとこの面をつけて舞う。天の岩戸開きのときの舞で、世の中を和やかにする。

(5)おかめの舞

おかめの面をつけて舞う。天の岩戸開きのときの舞で、世の中を和やかにする。

(6)姫の舞

獅子に二人が入り舞う。諸事の霊を慰める舞といわれる。


(7)鳥さしの舞

曽我兄弟が鳥さしに身を変じて親の仇を討つまでの苦心を物語る舞といわれる。

道場の天井には、山から刈り取ってきたスゲ草で縄を編み、赤、白、青、黄、黒の五色の小さい幣を吊り下げ、シメ縄を天井いっぱいに

張る。このシメ縄を家に持ち帰り、戸口に掛けると疫病除けになると伝えられており、舞が終わると参観者達がこれらを奪い合う光景が

見られます。(最終日のみ)



<NIA取材記>

 世附の百万遍念仏」は、2005年2月12日(土)に撮影しました。

午前11時頃、能安寺に着きました。駐車場には、ちょうど1台分の空きがあったのですごく幸運でした。撮影機材が重い

ので撮影現場より遠いと大変です。

大数珠を投げるのは、他から見るように簡単ではありません。数珠珠は大きなキゥイフルーツ程あります。それが302個

もつながっているわけで重量も相当なものになります。

念仏が終わったら次の舞の間に休憩があります。その時、参観者は数珠回しの体験が出来ますので是非やってみてくださ

い。

力一杯引っ張ってポーンと上に放り投げる要領です。

この頃は、夕方になるとまだまだ寒いですので厚手の服は必要です。


おかめの舞 能安寺(小さなお堂です) 剣の舞
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